なのはが盛大に病院で吐血してから数週間後、そこには元気に走り回るなのはの姿が!
 ――あったらよかったのだが、無論そんなわけはない。

 持ち前の不屈の精神で血を吹きながら回復魔法を無理やり使用して骨折の治りを早め、晴れて退院できることになり二度目の小学校へ通えるまでにはなったのだが……。

「ねぇ……本当に大丈夫? もう2、3日様子を見て学校を休んだほうがいいんじゃない? お医者さんも驚くくらい早く骨折は確かに治ったけど……」

「大丈夫だよお母さん。骨折くらい慣れたものでしょ?」

「それはそうだけど……でもなのは、病院で吐血したなんて久しぶりじゃない。お母さん心配だわ……」

「……過去にしたことあるんだ……本当にどれだけ病弱なのこの体……」

「え?」

「あっ!? な、なんでもないよ? 大丈夫、大丈夫! 具合が悪くなったらすぐに早退するから!」

 

 ■■■

 

「あ! なのは!? もう平気なの!?」

「大丈夫なのはちゃん? 今回は血も吐いたって聞いたけど……」

「うん、もう大丈夫だよアリサちゃん、すずかちゃん。それに吐血したっていってもほんのちょっとだよ!」

 最終的にペットボトル一本分が駄々漏れたのをちょっと≠ニいうには余りにも控えめ。
 だがそれは友人に心配をかけたくないなのはの思いやり。しかし、と――前の世界と全然変わらない友人達を見てなのはは安堵する。どうやらこの世界、自分の体が弱いこと、八神はやてと友達になっていること意外余り変わっていないようだ。

「今回は何が原因で骨折したのよ? また転んだの? また躓いたの? それともまたタンスの角に足をぶつけた?」

「……もしかしてそれ、全部骨折したの? 私……」

「なに言ってるのよ? 過去になのはが実現させたことじゃない、何度も」

「……よ、弱ぁ……」

「あはは……元気出してなのはちゃん。でも今回は早く治ってよかったね」

「で! な、ん、で骨折したの!?」

「えっと、ベッドから降りようとして、ゴキっと……」

 それを聞いて、アリサは目を点にしてプルプルと振るえだした。なのはは思う。『あ、キレてる』。

「……またぁ!? 私何回も言ってるわよね!? あんた低血圧なんだから朝は特に気をつけなさいって!」

「ご、ごめんね……」

「私に謝ってどうするの! もう!」

「うう、すずかちゃーん……」

「まあまあアリサちゃん。なのはちゃんもワザと骨折したくて骨折してるわけじゃないんだから」

「本っ当に! なのはは初めて出会ったときから怪我ばっかりして! 心配するこっちの身にもなってよね!」

「だからごめ……え? 初めて出会ったときから?」

 思わず聞き返す。以前のなのはとアリサ、すずかの出会いは確かに喧嘩にはなったが怪我はしなかったはず。
 だが、この世界のなのはの出会いはどうやら違うらしい。

「そうよ! 一年生くらいだったわよね。私がまだ我ままなガキで、すずかを虐めちゃってたとき」

「あー、あれは衝撃的だったよ。私がヘアバンドを取られて泣いてる所に割って入って、アリサちゃんにビンタして骨折したんだよね」

「今でもあのときのなのはのセリフを一字一句間違わず言えるわ。
 『痛い? でも、大切なものをとられちゃった人の心はもっともっ……とっ……痛い、んだよ! ……ごめん、腕折れた……救急車呼んで……痛くて泣きそう……』。
 もう教室中大パニックよ。なのははありえない方向に腕が曲がってるし、すずかはそれを見て気を失うし、私も私で人を骨折させたのなんて初めてで泣きそうになったし!」

(ええええええええええ!? 弱すぎるよこの世界の私っ!? ビンタで腕が折れるって!?)

 良くそれで前の世界みたいに仲良くなれたね!? というより、なんでこの体でビンタなんてしようと思ったの!? と心の中で盛大に突っ込みをいれながら、なのはは土下座したくなりそうな気持ちで、心の底から。

「……何かもう、本当にごめんね……」

 と謝ることしか出来なかった。それを聞いて、『だから私たちに謝ってもしょうがないでしょ!』とまたアリサに怒られた。

 

 ■■■

 

 その後はつつがなく授業を終え、迎えに来た父親である士郎と一緒に帰宅する。
 この世界のなのははバス通学ではなく、車で実家から送り迎えして貰っているようだ。塾にも通っていない。
 車に揺られながら、なのははこれからのことを考えていた。

(とにかく、この体じゃいくら魔力が多くても戦うのは無理。多分最初のジュエルシードの暴走体に勝つのも難しいよね……。となれば、やっぱり誰かに頼るしかないんだけど……)

 だが、現時点でこの地球に魔導師の味方も知り合いもいない。
 なのはの父である高町士郎と兄である高町恭也、姉の高町美由希は御神真刀流という剣術を会得しており、未来の成長したなのはから見ても一般人とは次元が違う強さを持っているのはわかっているが、それでもジュエルシードやヴォルケンリッター達と戦えるかは怪しいところだ。

 魔法を抜かせば互角以上だろうが、やはり空を飛んだり砲撃してくる魔導師相手は分が悪い。
 そもそもジュエルシードの暴走体は封印しなければ無限に再生する能力を有している。
 どちらにせよ最終的には魔法の力がいるのだ。

(うーん……あ、ロッテさんやアリアさんに話せば手伝ってくれないかなぁ)

 遠くない未来に出会うことになる人達。闇の書に復讐を誓う、本当は心優しき御仁――ギル・グレアムとその使い魔であるリーゼ・ロッテとリーゼ・アリア。
 ほぼ前回の世界と変わらないのならば、今も闇の書の主に選ばれた八神はやてを監視しているはずである。

(……でも、それだったら前の世界で、この街の異変に気づかなかったわけがないんだから、手伝う気があったら手伝ってくれたはずだよね……これは望み薄かなぁ。それになんていえばいいのかわからないよ)

 別の似たような世界から意識を飛ばされて来ました。もうすぐロストロギアがこの街に落ちてくるので探すのを手伝ってください。ついでにはやてちゃんを氷付けにする計画も止めてください。
 なんていってしまったら黄色い救急車を呼ばれてしまう。否、下手をすれば不穏分子として消される可能性もぜロではないのかもしれない。

(……こうなったら、ヴィータちゃん達を無理やり起こすしかない、かな。プレシアさんの計画が成功しちゃったら次元振でこの世界が吹き飛んじゃうし……未来が変わるなんて四の五のいってられないよ)

 どうにかしてヴォルケンリッター達を起こして一緒に戦ってもらう。それがなのはのだした結論だった。
 色々危うくはあるし、本当に他人頼みだが、現状なのはにはそうするほかないのである。それにこの時点でヴォルケンリッター達と面識を持っておけば、闇の書事件では前の世界よりなにかと優位な状況で事件解決にあたれるかもしれないメリットもあるのだ。

(よし、これでいこう。明日は土曜日だからはやてちゃんの家にいってそれから……)

「なのは、着いたぞー」

 運転席から士郎がそう言った。考え事をしている間に時間は過ぎ去っていたようだ。

「はーい。ありがとうお父さん」

 ドアを開ける。そしてぴょんと車から飛び出したとき、『はっ!?』と自分の行ったミスに気づいた。

「あー、なのは降りるときにはに気をつけ――」

(――言うのが、遅いよお父さんっ!?)

 およそ膝の高さくらいだろうか。しかしこのなのは――たったそれだけで、致命傷。
 『ゴキッ』と再び、嫌な音が鳴り響く。

「――ふっ、ぐぐぐっ……!」

 唇をかみ締めながら痛みを必死に我慢する。ここで叫んではいけない。骨折したとバレたらまた皆に迷惑をかけてしまう。その思いだけで、なのはは耐えた。

(痛い痛い痛い痛いっ――! だ、大丈夫! このくらいなら回復魔法でどうとでも……あ)

 前の世界の癖で、なんの躊躇いもなく思わず使ってしまった魔法。
 なのはの連続した致命的なミスの原因はただ1つ。この体に慣れていない≠ニいうことで……。

「うわらばっ!?」

 ぶしゃーとどこぞの暗殺拳を受けたような叫び声と吐血を振りまいて、再びなのはは気を失った。
 健康って、本当に奇跡的な宝物なんだな、となのはは気絶する寸前で、そう思ったのだとか。

 

 ■■■

 

 時が流れるのは早いもので、あれから半月後。
 お泊りセットの入ったリュックを担いだなのはは、八神はやての家にやって来た。

「どうしたん? 急に私の家に泊りに来たいなんて。いや、私は大歓迎なんやけど、身体大丈夫なん? 二連続で吐血するなんてここ最近なかったのに……」

「ああ、ほら……最近入院しっぱなしで気分が憂鬱だから、大好きなはやてちゃんに慰めてもらおうと思って! その方が身体にもきっといいよ!」

 ヴォルケンリッター達を起動させたいので家に上げてください、ともいえないなのはの言い訳はそんな感じだった。しかし九割以上は本心である。

「い、嫌やわぁ、なのはちゃん! あんましからかわんといてやぁ!」

 と言葉とは裏腹に頬を染め嬉しそうにはにかむはやて。自分以上に病弱なのに、自分以上に強い心≠持つ大好きな親友。
 そんな親友以上の感情を寄せる彼女に頼られるのは、はやてにとってこの上ない喜ばしいことなのだった。
 はやての花のような笑みに少しの罪悪感を胸に秘めつつ、成功か失敗か、いづれにしてもこれから先の運命が大きくゆり動くことになるであろう高町なのはの守護騎士起動大作戦が、今始まる。

 

 


「13」

「ダウト」

「……1」

「2」

「ダウト」

「……なのはちゃん、やっぱり2人でダウトは無理あらへん?」

「……ちょっと思った。別のことしよっか」

 いそいそとなのははトランプを片付けはやての机の中にしまう。
 そしてさり気なく「何か面白いものないかなー」と呟きながら本棚に向かった。

(……あった! この鎖が巻きついた本は間違いない)

 本を手に取る。封じられたように鎖に巻かれたその本の名前は“闇の書”と呼ばれる過去の遺産。
 悲しき悲劇を繰り返す運命を背負ったロストロギア。そしてこの中には、強敵であり、後に頼もしき友となる者たちが眠っている。

「うん? なのはちゃん、その本がどうかしたん。えらい真剣に見てるけど」

「え? いや、あの……この本鎖に巻かれてて、珍しいなと思って。鍵付きの本なんてはやてちゃん持ってたっけ?」

「あー、その本なぁ。なんか知らんうちに部屋にあったんよ。多分どこかの中古本まとめ買いしたときに買ったの忘れてたんかな?
 鍵が無いから開けれへんし読めへんしで困ってたんや。欲しいならあげるで? アンティークなインテリアとしてしか使い道ないやろうけど」

「いやいやいや駄目だよはやてちゃん!? この本絶対誰かにあげちゃ駄目だからね!? 捨てるのも駄目だからね!?」

「え? な、なんで?」

「にゃ!? え、えっと……あれ! この本きっと凄い価値があるの! 私の観察眼にビビっと来た! なんでも鑑定団とかに持ってたら『私が買い取りたいくらいです』とか言われちゃうくらいの価値があるの!」

「なのはちゃんいつのまに鑑定士に!? ……まあなのはちゃんがそういうなら大事にする」

「うん! うん! それがいいよ! きっと将来凄く役に立つから!」

 はやてのこの本に対する関心が全く無いことに驚きつつ、どうやら考え直してくれたようなので心の中で安堵をついた。

(あー、ビックリした。この時点じゃこの本の重要性なんて知るわけないもんねはやてちゃん……なら、それに気づかせてあげちゃうよ)

 なのはが考えた守護騎士システムの起動条件。それはやはり魔力量≠ノ関係してると睨んだ。
 本来なら守護騎士達は八神はやてが9歳の誕生日である6月4日の午前0時に起動する。ではなぜその時期に起動するのか?

(魔力量を起点に考えれば可能性はいくつかある。1つは、はやてちゃんから吸っていた魔力がはやてちゃんの誕生日に起動条件分溜まったから。つまり守護騎士システムを速めに起動させるには闇の書に魔力を注ぎ込むことだと思うんだよね)

 しかしこれ実行するには数々の問題がある。1つはどうやって闇の書に魔力を注ぐかということだ。

(うーん……私の魔力をどうにか分けてあげられればいいんだけど……どうやるんだろう? とりあえず魔力をわけてあげる感じでやればいいのかな?
 あ、でも闇の書って主以外がアクセスしたら即暴走して転生するんだっけ……だ、大丈夫だよね? 魔力を注ぎ込むだけでアクセスするわけじゃないし……)

 不安はある。だが、このまま何もせずにこの≠ネのはがフェイト達と戦うことと、守護騎士達がフェイト達と戦うこと。
 どちらが希望を見出せるだろうか。フェイトがクロノ達が来る前にジュエルシードを全て集めてしまったら、この世界や近接した世界も全て次元振によって崩壊するのである。100%負ける戦いか、1%の確率で心強い味方を得るか、だ。

「はやてちゃん、ちょっとトイレ借りるね」

「うん。あ、くれぐれも段差に気をつけてや?」

「わかってるよー」

 部屋から出て行くなのは。その手には闇の書。本当に大丈夫かなーとなのはを心配するあまり、そのことにはやてが気づかなかったのはきっと運がよかったに違いない。

 

 ■■■

 

「さてと……はやてちゃんの家を血で汚しちゃ不味いからね……」

 というわけでトイレである。ここならいくら吐こうが汚そうがボタン1つで綺麗さっぱり。もしも起動に成功したら守護騎士達が最初に目覚めたのはトイレというシュールなことになるだろうが、そこは我慢してもらいたいなのはであった。

「よし、それじゃ!」

 手のひらに魔力を集める。それはグルグルと螺旋を渦巻き、まるで小さな台風のようだった。
 そして同時に胃から登って来る嘔吐感に耐え切れず――。

「まヴらぶっ!?」

 とあいとゆうきのおとぎばなしのタイトルのような奇声を上げつつばしゃーとお決まりの吐血。
 ビリビリと身体が痙攣する。魔力を多少放出しただけでこの満身創痍。真っ赤にそまったトイレってなんかだ物凄い不気味なんて場違いな感想を思い浮かべつつ、なのはは魔力の渦を闇の書に注入する。

(お願い……! 起きてヴィータちゃん!)

 瞬間、眩く光始める闇の書。強大な魔力が動き始めたのを肌で感じる。

(……やった! 成功した!?)

 ドクン、ドクンと闇の書の脈動が聞こえる。血を吐いた代償は安くなかった。今、ここに最強の守護者達が現れ――。

「……あれ? ……光が消えちゃっヴォハッ!?」

 なかった。光が消え、脈動も聞こえなくなってしまったその瞬間、叩き付けたなのはの魔力が崩壊したダムのように逆流≠オた。
 それは異物≠排する為のプロテクト。現代でいうのならファイアーウォールが働いたのだ。魔力を蒐集する為のロストロギアといえども、守護騎士やその主を経由しないどこの毒ともしれぬ魔力はお断りらしい。

(ひっぎいいいいいいいいいいいいいいいぃ!? 痛い! 超痛い! 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬこれは、死ぬっ!?)

 トイレで血を吐きながら痛みにのたうち回る美少女。下手なホラーよりよほど怖い。
 しかも、骨がマッチ棒よりも弱いという事実がここに来てさらになのはを襲う。
 のたうち回っているうちにゴツ! っとそれなりの強さで右腕強打。常人ならば「痛たたた……」と擦る程度で済むダメージは、この貧弱少女にとっては致命的。『ボキッ』と聞きなれた音がトイレという小さな個室に響きわたる。

「ぎにゃあああああああああああああああああああぁ!?」

 

 数十秒後、なのはの悲鳴を聞いて駆けつけたはやてに一生物のトラウマを植え付けつつ。
 なのはは無事に、とは言いがたいが最悪の結果を迎えることなく、再び病院送りになったのであった。これこそまさに、踏んだり蹴ったり。この少女完全に呪われている。

 

 ■■■

 

 入院って慣れれば別荘に泊まるような感じで案外楽しいかも。
 既に指定席と成りつつある血まみれだったシーツが新品に張りなおされた病室のベッドの上で、そう思い始めたなのははもう末期なのかも知れない。

 今回ははやては入院していないので話し相手もおらず、差し入れとして持ってきて貰った本を読むその瞳は、死んだ魚の目。
 いや、まだ死んだ魚の目のほうが輝きがあるというものだ。今回の闇の書の起動に失敗し、得たものは重傷のみという結果に終わったことで、少女の心は深く深く傷ついているのだ。そんな少女の目は、死んだ魚どころかむしろ腐った魚である。

(はぁー、もう本当に踏んだり蹴ったりだよ……闇の書は起動出来なかったし、はやてちゃんを怖がらせちゃうし、また私は入院だし……えへへ……もう止めよっかな魔法少女……)

 本を読みながら思わず涙ぐむ少女。不憫というほかない。

(……それはそうと、私の部屋から持ってきて貰ったはずなんだけど、この本読んだことない……この世界の私ははやてちゃんみたいに読書好きだったのかな?)

 一冊を読み終え、次の本に手を伸ばす。どうやらこの世界のなのはは読書家らしい。
 過去に読んだことの無い本ばかりだった。そういえばこの世界の自室は過去の自分の部屋より本棚が多かったな、と思い返す。

(ん、この本……表紙、というより全体がなんかもの凄く禍々しいんだけど……うわ、これ外国の本だ。中身が全部英語――じゃないな、なんだろうこの文字。
 うーん、ドイツ語でもないし、フランス語でもないし、アラビア語でもないし……アルファベット表記でも漢文でも無い……何これ?)

 謎の言葉が詰まった本を思わず見回す。表紙もページも真っ黒。そしてそのページに書かれた文字の色はまるで血のように赤かった。
 綺麗、というよりおぞましいという言葉がよく当てはまるだろう。この世界の自分は一体何を読んでたんだと少し不気味になる。

(あ、背表紙に英語っぽいのが書いてある。んん? これ、ひょっとしてラクガキ? 字が妙に子供っぽいし……この世界の私が書いたのかな。
 Celaeno Fragments……セラエノフラグメンツ? 訳すとセラエノ断片、かな。この本の名前? どういう意味だろう……)

 禍々しく、けれど不思議な引力を感じるその本。後にこの世界の″rャなのはの運命を大きく狂わせる、否、すでに狂わせている原因≠ナあることと知るのは、まだすこし先の未来。

 その本の真の名は『セラエノ断章』。本来は存在しない、存在してはいけない“クトゥルフ≠謔關カまれし架空の魔導書である。

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